味玉さん

引きこもり女の徒然ブログ

芋娘訳あり上京物語

高校を卒業して歯科衛生士の専門学校に入学し、卒業して直ぐに都内の歯科医院に就職した。

生まれ育ったのは田舎で、おまけに勉強も出来なかった私は国立大学や有名私立大学にいける学力は無かった。

部活に精を出していたわけでも無い私は推薦で良いところにねじ込む術もなかった。

Fラン大学にいって就活に苦戦する自分がなんだか想像できた18歳。

専門学校にでもいって手に職をつけた方が安泰かなと簡易に考えてしまった私は  

田舎から勇気を振り絞って東京の専門学校の門を叩いた。

臆病な私にとっては一大決心だった。

面接に行く電車の中で一人ボロボロ泣いた。言葉に言い表せない気持ちが抑えきれなくなった。寂しいのか、不安なのか、自信が無いのか、田舎でも取れる資格を何で東京で取らないといけないのか(これには経緯があった後に書く)

流石東京、誰も私の事ジロジロ見ない。

電車のシートで嗚咽しながら泣く人など中々出くわさないだろうに。

確か、何処かで聞いたなぁ、東京は人が倒れていても誰も手助けをしないと・・・気づいていても、見ない振りをするスキルを身につけていくのかぁ、そんな事を考えながら道端で貰ったガールズバーの広告用紙が入っているティッシュで涙を拭いた。鼻炎でティッシュの消費量が多い私にとっては無料でポケットティッシュが貰えるのは有り難いなんて呑気な考えを巡らせ始めた私は、やはり何処かウキウキな気分もあったのだろう。

入学から早々に担任から「高校で欠席が多いけど、なんで?」と低い声で言われた。

あぁ、私は来るところを間違えたと思った。なんとか適当な事を言ってその場を誤魔化したが、ここでは休めない、実際現場に出れば少々体調が悪くても休めないから!私は一度も体調不良で休んだ事ない、体調管理もプロなら出来て当然と言われた。初対面の担任に5〜10分くらい叱られた気分のまま終わった。

「今まで勉強してこなかった罰がここで下された」と心の中で泣き叫んだ。

決められた教室に、決められた担任、決められた席順。今までと何が変わった?

入学ガイダンスでは細かいルールを早口で説明された。不安がよぎった。

絶対に選択ミスをしてしまった。。。